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環境に良い製品とは──発泡製品という選択

株式会社共ショウでは、「環境に良い材料とは何か」を常に考えながら製品を選定・ご提案しています。プラスチックやゴムに対する見方は人それぞれですが、共通して重要なのは「地球環境の改善に資すること」と「資源を無駄なく活用すること」。その視点から生まれた新素材や改良素材が次々と上市される中、私たちはできるだけ多角的に価値をとらえ、最適解を探り続けています。

なぜ発泡製品が“エコ”につながるのか

当社が多く取り扱うのが、発泡させたプラスチックやゴムです。発泡は、原料を内部に気泡として取り込み体積を増やす技術で、低発泡の約1.5倍から、高発泡では100倍近くまで膨らませることができます。これにより、同じ体積の部材を作る際の石油由来原料の使用量を大きく減らすことが可能です。さらに、発泡化によって軽量化・断熱性・緩衝性・吸音性などの新たな機能が付与され、用途の幅も広がります。一方で、発泡によって低下しやすい特性もあるため、設計段階でのバランス設計が欠かせません。

物性を生かすノウハウが環境価値を高める

発泡材料メーカーは総じて「より少ない原料で、より大きな機能」を追求しており、その努力はエコそのものです。製法や添加剤の工夫により、高発泡であっても従来材に近い物性を実現できるケースもあります。特にゴム材料は添加剤の影響が大きく、配合設計や加硫条件など、各社のノウハウが性能と環境価値の両立に直結します。当社はこうしたメーカーの取り組みを理解し、用途に応じた最適素材を選び抜いてご提案します。

リサイクルと歩留まり改善という現場力

資源の有効活用という観点では、端材の再利用は非常に有効です。ただし、架橋(加硫)済みの材料は再度ペレット化することが難しいという技術的な壁があります。このため、製造段階での歩留まり向上や廃材発生の抑制が、環境負荷低減と企業利益の両面で大きな意味を持ちます。設計最適化、加工条件の安定化、標準化によるロス削減など、現場での細かな改善は、最終的なエコ効果に確実につながります。

これからの発泡製品に期待すること

原料使用量を抑えつつ、高機能を実現する発泡製品は、環境性・経済性・技術進化の三拍子をそろえた有力な選択肢です。重要なのは、機能・コスト・環境負荷のトレードオフを正しく見極めること。私たちは、単に「発泡=軽い」で終わらせず、必要性能と環境価値の両立点を見つけるために、素材開発の最新動向や製造現場の知見を取り込みながら最適解を提示していきます。

まとめ

発泡製品は、同体積に対する原料削減という明確な環境メリットを持ちながら、機能付与によって価値を高められる素材です。一方で、物性の調整やリサイクルの難しさといった課題もあります。株式会社共ショウは、多角的な視点でこれらを評価し、最適な材料選定と設計支援を通じて、お客様の製品価値と環境配慮の両立に貢献してまいります。まずは身近な部材から、原料資源を賢く使う——その一歩に、発泡製品は有効な解となり得ます。

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